受付時間:月~金9:00~18:00

インタビュー調査結果:自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なこと

 
この記事を書いている人 - WRITER -

はじめに

 

人は誰しも、より幸せに生きたいと思い、日々人生を歩んでいると思います。

 

そして人は、より幸せになるために、仕事に多くの時間を費やしています。

 

もし、人が幸せを感じるために大切だと感じていることが分かり、そのことを仕事をとおして実現できる経営や組織づくりができれば、社員のモチベーションやエンゲージメントが高まり、会社にとっても社員にとっても幸せな状態を生みだすことができるのではないかと考えています。

 

人がより幸せな人生を送るために大切だと考えていることは何か。

 

これが弊社の最大の関心事です。

 

もちろん人はそれぞれ、どのようなことで幸せ感じるのかは違っていると思いますし、同じようなことを望んでいたとしても優先順位も違うかもしれません。

 

弊社では支援する企業の社員の皆さんに対して、仕事、会社、上司、人生などに対する意識についてよくインタビューをさせていただきますし、20代から30代前半の社会人に対してコンサルティングとは関係なく、仕事や人生についてのインタビューを継続的に行っています。

 

一人当たり1時間、長い時には2時間ぐらいにおよぶかなりしっかりしたインタビューを行っていますが、現在の会社に入社した動機、自社の企業理念の理解度・共感度・実践度、仕事をする上で心がけていること、やりがいを感じる度合いとその理由、経営者や上司に対する信頼度、仕事のしやすさ、権限委譲の度合、職場の人間関係・協力関係、会社の良いところ・改善した方がよいと思うところ、給与に対する認識、キャリアビジョン、成長への後押しの有無など大きく分けても質問は20項目以上に及びます。

 

そうしたインタビューの最後に行う質問が、「あなたが、自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なことは何ですか」という質問です。

 

人がより幸せな人生を送るために重要だと考えている要因を聞く質問です。

 

割と深い質問ですので、簡単には答えていいただけないのではと思っていましたが、意に反して大体すぐに答えていただけます。

 

そして、一番大切なことと聞いていますが、答えが1つだけというケースは少なく、ほとんどの方が2~4つぐらいを回答してくれます。

 

そして、複数答えてくれた場合は、その方にとっての優先順位をつけてもらうことにしています。

 

今回、先ほどあげた質問内容でインタビューを始めて以降、「あなたが、自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なことは何ですか」という質問に対する回答に絞って、どのような傾向があるのかサマリーしてみました。

 

ある程度はっきりとした傾向が出ていますので、今後の経営や組織づくりの参考にしていただければと思います。

 

それでは、まず回答全体の傾向から見ていきたいと思います。

 

全体傾向(1位仕事、2位お金、3位仲間・・・)

 

対象は社会人2年目以降の50代までの社会人で、働いている会社の業種は、IT、コンサル、公的機関、人材ビジネス、建設などに渡っています。

 

「あなたが、自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なことは何ですか?」という質問に対して複数回答していただいているわけですが、その回答に優先順を付けていただき、優先順位1位に応えていただいたものを5点、2位に答えていただいたものを4点、3位に答えていただいたものを3点などのように重みづけをして、その合計点を項目ごとに算出しています。

 

下記が、その結果をグラフ化したものです。

 

「自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なこと」グラフ①(全体傾向)

 

これをみると、自分らしく、充実した、楽しい人生を送るためには、「仕事」が一番重要と考えているということがわかります。

 

それも自分にとってやる意味のある仕事、興味を持ち続けられるおもしろい仕事を求めています。

 

人生について聞いているので、もっと別のことを重視しているのではないかと思っていたのですが、結果は意外にも仕事を断トツで重視していることがわかりました。

 

2位は、「お金」です。

 

自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために、お金が重要だというのはとてもまっとうな答えだと思います。

 

自分が生きていくためにも、家族を養うためにも、同僚や友人と楽しむためにも、趣味など自分の好きなことをしたり、好きなものを買ったりするためにもやはり十分なお金が必要だと感じると思います。

 

インタビューでの感触では、お金は2番目ぐらいに出てくることが多いのですが、他に自分が大切にしているものややりたいことのために必要だという手段的なニュアンスはあると思います。

 

3位は、ほぼ「お金」と同様の重要度で、「仲間」が入ってきています。

 

仲間の中には、同僚、友人、地域で知り合った人、関係する人すべてなどが入っていて、少し広くとらえていますが、やはり身近なこともあり、同僚との関係を重視するニュアンスが強いです。

 

同僚との気持ちよい関係、一緒に仕事をして喜び合ったり、楽しんだりできるような関係を求めていると強く感じました。

 

同僚との関係の良さは、人生の幸福度にかなり重要であると思います。

 

そして4位は「家族」です。

 

人生について聞いていますので、もう少し上位に来るのではないかと思っていたのですが、まだ自分の家族を持っていない方も少なからずいらっしゃいますので、このような結果になった可能性もあります。

 

今後、インタビューをするに当たっては聞き方などを工夫する必要があるかもしれません。

 

そして、5位は「自己決定」です。

 

自分で物事を決められること、縛られずに自分の考えにもとづいて自由にふるまうことができることを重視しています。

 

必ずしも多数派の意見ではありませんが、自分らしく、充実した、楽しい人生という問いかけに対しては、自分で決めるということが重要であることを改めて気がつかせてくれた回答ではないかと思います。

 

そして、6位が「成長」です。

 

成長に対する欲求はもっと高いのではないかと思っていたのですが、意外に少数派でした。

 

自分の成長は実感しにくいものでもありますし、現在の仕事に特に不自由を感じていなければあまり意識に上がることはないのかもしれません。

 

社員のスキルアップが課題になっている企業にとっては、社員が自身の成長に意識を向けるように、なんらかの工夫が必要かもしれません。

 

7位以下でおもしろいのは、プライベートの充実や評価されることを重視している人が本当に少数しかいないということです。

 

企業は人事評価制度を整備したり、ワークライフバランスの実現に努力したりしていますが、そこに必要以上に力を入れる必要が実質的にあるのかは、よく見極める必要があるかもしれません。

 

もちろん社員の成長を促すための人事制度の導入や社員のエネルギーを高い状態に保つための勤務条件の改善などに会社として取り組む意味はとてもあると思いますが、社員が積極的に求めているかというと必ずしもそうではないかもしれないということを頭の隅に入れておいていただけるとよいかもしれません。

 

35歳以下と35歳超の重きを置いていることの違い

 

前項で、インタビュー結果の全体傾向を見てきましたが、35歳以下の比較的若い層と35歳超のベテラン社員や経営幹部層で重視していることに違いがあるのか見ていきたいと思います。

 

分けて算出した結果が下記の2つのグラフです。

 

「自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なこと」グラフ②(35歳以下)

 

「自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために一番大切なこと」グラフ③(35歳超)

 

35歳以下の場合は、全体傾向と同じで、「仕事」が一位になっています。

 

そして、特徴的なのが、「仲間」との関係をとても重視していることです。

 

その分3位の「お金」はもちろん必要だけど、「仕事」や「仲間」ほどは重視していないという傾向が見られます。

 

35歳超の場合は、1位「仕事」、2位「お金」、3位「家族」となっていて、この3つは重要度にあまり差がない状況ですが、35歳以下、全体の傾向と同じく「仕事」を一番重視していることがわかります。

 

自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために、35歳以下も、35歳超も「仕事」「親しい人々」「お金」が大切だと思っていることが明らかになりましたが、35歳以下は仕事と同時に職場での人間関係、楽しく働ける「仲間」を重視しているのに対して、35歳超は「仲間」への意識が少し低い傾向があると思います。

 

年齢が上がるにしたがって、役職が上がるにしたがって、職場で気持ちよく働けて、喜びや楽しさを共有できるような人間関係に対する関心が薄くなっていくのに対して、若手はそこを実はとても重視しているというミスマッチが生まれているかもしれません。

 

社員のモチベーションやエンゲージメントの高い組織をつくる上では、気持ちよく、楽しく働ける仲間づくりはとても重要なポイントになるかもしれません。

 

社員のモチベーションやエンゲージメントの高い経営や組織づくりを目指す際に気を付けること

 

上記で見てきたように、人は、自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために特に大切だと考えているのは、「やりがいのある、興味を持ち続けられる仕事」「気持ちよく、楽しくつき合える仲間」だと言えそうです。

 

そして、この二つのことや人生全体を支える意味でも「お金」は手段としてとても重要だという感覚だと思います。

 

それでは、これらの「やりがいのある、興味を持ち続けられる仕事」「気持ちよく、楽しくつき合える仲間」「お金」の3つを満たし、社員のモチベ―ションやエンゲージメントが高まるような経営や組織づくりのポイントについてお伝えしていきたいと思います。

 

「やりがいのある、興味を持ち続けられる仕事」を実感できるようにする

 

それでは、社員が今取り組んでいる仕事は、「やりがいのある、興味を持ち続けられる仕事」であると実感ができるようになるには、どうしたらよいでしょうか。

 

社員が会社で行う仕事にやりがいを感じるためには、人に喜ばれるような自分にとっても意味のある仕事である必要があると思います。

 

どんなに社会性のある尊いビジネスであっても、自分にとって意味を感じられことでなければやりがいにはつながらないでしょう。

 

ですから、自社の重要な価値観である企業理念に基づいて、わが社は人々に喜ばれるどんな理想的な世界や状態(ビジョン)をつくりたいのか、そしてそのビジョンを実現するための経営戦略はこうで、その経営戦略を実現するために各部がどんな役割を果たし、各部の中でどんな仕事が必要なのかを明確に打ち出すことが重要です。

 

一つひとつの仕事が、最終的にはビジョンの実現や企業理念の実現につながっていることがわかれば、それに共感する社員や外部からの応募者は自分が担当する仕事にやる意味を感じ、やりがいを感じることができるようになると思います。

 

したがって、社員が仕事にやりがいを感じられるようにするには、自社のビジネスや仕事が目指すところとそれを実現する方法を明確にすることがとても重要だと言えます。

 

そうすると、担当する仕事に意味を感じたり、興味を持てる社員が定着し、その仕事に意味を感じたり、興味を持てる応募者が増えて、会社全体で仕事にやりがいやおもしろさを感じる社員が増えていくことになります。

 

加えて、社員が仕事にやりがいやおもしろさを感じるようにするために重要なことは、経営者やリーダーがまず自分の仕事に情熱を持って取り組み、おもしろがり、楽しむことだと思います。

 

「気持ちよく、楽しくつき合える仲間」がいる職場をつくる

 

「気持ちよく、楽しくつき合える仲間」がいる職場とは、「気持ちよく、楽しくつき合える人間関係」のある職場と言い換えても良いかもしれません。

 

そんな職場あるんだろうかと思うかもしれませんが、近い職場は結構あります。

 

以前支援させていただいたリサイクル業の会社は、幹部さんの仲が良く、明るく、楽しい関係性で、いろいろな施策に対して皆さんとても積極的で、社内がうまく回っていました。

 

また、あるIT企業は非常に激務の会社で、メンバー同士がリモートで働くことが多い独立型、分散型の職場ですが、マネジャーを含め、定期的にお台場でバーベキューをやるなど、とても人間関係の良い会社です。

 

そして、気持ちよく、楽しくつき合えるチームワークの良い組織をつくるためには、3つの要素が必須です。

 

  1. 共通の目的・目標
  2. 心理的安全性
  3. 効果的なコミュニケーション

 

そして、これら3つの要素の土台となるのが、「信頼関係」です。

 

それも本能的な、無意識レベルの信頼関係=ラポールが必要です。

 

そして、この無意識レベルの信頼関係=ラポールを会社やチームの中に生み出すために必要なのが、「ラポールの土台」と「ラポールの原理」です。

 

【ラポールの土台】

 

社員やメンバーを人として存在承認すること

 

【ラポールの原理】

 

これは、人はどのような人を信頼するかという下記の3つの原理です。

 

  1. 人は、自分のことをありのままに理解しようとする人を信頼する
  2. 人は、自分の大切にしていることを大切に(尊重)してくれる人を信頼する
  3. 人は、共通部分を認識したり、感じ取ることで信頼度を高める

 

この記事ではあまり詳しくはお伝えできませんが、職場に信頼関係を生み出すためには、社員やメンバー一人ひとりを道具としてではなく、人としてその存在を認め、ある意味無条件で受け入れるという姿勢と態度が必要です。

 

特にそうした考え方にもとづくリーダーの言動がとても重要になってきます。

 

そしてリーダーは、社員やメンバーを自分の狭い価値観や信念(メンタルモデル)に基づいて、評価・判断せずに、ありのままに理解しようとする(傾聴する)ことがとても重要で、その傾聴にもとづいてわかった社員やメンバーが大切にしていることを否定せずに、尊重してあげることがきわめて重要です。

 

そして、そうした対話の中で共通点を見つけたら、それを育んでいく、一緒に楽しむことを考えるとよいと思います。

 

このラポールの土台とラポールの原理を意識して、リーダーが社員やメンバーに丁寧に向き合えるようになるだけで、組織やチームの信頼関係は圧倒的に高まります。

 

ぜひ心がけていただければと思います。

 

不足を感じない、最低水準以上の給与を支払う

 

自分らしく、充実した、楽しい人生を送るために、手段ではあるけど「お金」は重要な要素だと多くの方が考えています。

 

そうすると、不足を感じない、最低水準以上の給与を支払うことが必要です。

 

それでは、不足を感じない、最低水準以上の給与とはどう考えればいいのでしょうか。

 

私どもは、同業他社の水準の少なくとも平均以上と考えています。

 

ただ、今業界内での引き抜きなどが多い状況を考えると、同業他社の平均の水準に対して1~2割ぐらい高い給与水準を目安にして、その実現を目指すことをお勧めします。

 

ぜひ同業の動向や賃金のデータなどに注意を払って、検討してみていただければと思います。

 

まとめ

 

これまで見ていただいたように、弊社独自のインタビュー調査の結果から、人が自分らしく、充実した、楽しい人生、つまり一言でいうと幸せな人生を送るために一番重要だ、必要だと思っていることは、「やりがいのある、興味を持ち続けることができる仕事」と「気持ちよく、楽しくつき合える仲間」だと言えそうです。

 

そして、自分の生活や家族を支える上でも、「お金」も手段としてとても重要だと考えていることも分かりました。

 

したがって、社員やメンバーにモチベーションやエンゲージメントが高い状態で働いてもらい、価値を生み出してもらいたいと思ったら、社員が仕事にやる意味を感じられるように、会社はどんな考え方に基づいて、どのような理想の状態(ビジョン)を実現したいのか、そのためにどのような方法を取り、社員には何を期待するのかを明確にし、社員やメンバーに丁寧に伝える必要があります。

 

そして、社員やメンバーに、一緒に働く人たちは気持ちよく、楽しくつき合える仲間だと感じさせるためには、信頼を土台とした、共通の目標、心理的安全性、効果的なコミュニケーションを兼ね備えた組織づくりに取り組む必要があります。

 

さらにその上で、給与は業界平均よりも少し高く、最低でも不足は感じない水準の給与を支払うことが重要です。

 

ぜひこの3点に重点をおいて、経営や組織づくりに取り組んでいただければと思います。

 

社員やメンバーのモチベーションやエンゲージメントを高める上での最重要ポイントだと思います。

 

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です