もっとも大切なことをもっとも大切にする ~人や組織が幸せと成功を同時に実現するための本質~
はじめに:人が幸せになり、成功する極意
「仕事もそれなりにうまくいっているけど、何となく違う気がする」
「いつも何かに追われながら生きているような気がする」
そんな感覚を持ったことはないでしょうか。
「もっとも大切なことは、もっとも大切なことをもっとも大切にすることだ」
これは、スティーブン・R・コヴィー氏が記した『7つの習慣』の真髄を表した言葉と言われています。
人や組織に所属する人々が幸せに生き、成功するための極意だと思います。
自分がもっとも大切にしていることをもっとも大切にできれば、嬉しさが自然と湧き上がってきますし、内側からのモチベーションと充実感が高まり、スッキリと考え、行動することができるようになるので、ものごとがうまくいき、結果として自分が望むことを実現できる可能性が高まります。
では自分にとってもっとも大切なことというのはどのようなことなのでしょうか。
それは自分がどんなときでも大切にしたい心の底からの想いで、そのことを考えると訳もなくうれしくなったり、やる気がわいてきたりするような想いです。
「志」という言葉がニュアンス的に近いと思いますが、世の中を変えるなどの大それたことではなく、本当に身近なことでもよいと思います。
たとえば、「家族や周りの人の笑顔」「「だれかの役に立つこと」「最高の自分になること」「人との深いつながり」「挑戦すること」「仲間と何かを成し遂げること」などなど、様々なことがあると思います。
要するに、自分が生きるにあたって実現したい理想や信条と言ってよいと思います。
ただ、多くの人は、残念ながら自分がもっとも大切にしたい心の底からの想いを自覚していないのが現状です。
ではどうしたら、自分がもっとも大切にしたい心の底からの想いに出会うことができるのでしょうか。
私がもっとも大切にしたい想いに出会った経緯を、まず聞いていただければと思います。
もっとも大切にしたい想いに出会った私の経験
心の底からの想いなんてないよと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それは意識化、言語化されていないだけで、私は基本的にすべての人がもっとも大切にしたいこと=内側からのモチベーションを高めてくれる心の底からの想いをすでに持っていると思っています。
企業も同じで、自分の会社には理念なんてないよと思うかもしれませんが、事業を続けていれば、必ず大切にしてきたことやこだわってきたことがあると思います。
それを明確にし、言語化したものが、パーパスやミッション・ビジョン・バリューになり、それらの言語化ができると、自分たちにとってもっとも大切なことを経営や事業の中心において活用することができるようになるので、一貫した事業展開をすることができます。
そうするとお客様や世の中の人びとは一貫性のある経営や事業展開を信頼して、ファンになってくれて、業績アップにもつながっていくという好循環が生まれます。
人も同じで、自分がもっとも大切にしたい心の底からの想いを明確にし、言語化できるとそれを自分の中心において活用しながら生きることができるようになるので、人生に好循環が生まれ、幸福や成功を実現しやすくなると思います。
私の場合は、少し特殊な状況が作用して、自分の心の底からの想いに出会いました。
10数年前になりますが、私は突然原因もわからずだんだんと歩けなくなり、最後には首から下がまったく動かないという難病にかかりました。
あとでわかったことですが、免疫不全が原因で、自分の抗体が自分の運動神経を攻撃してしまうため、神経がマヒして脳からの信号が届かなくなり、体が動かなくなるのです。
自分で寝返りすらできないような状態でしたが、不思議なことに首から上と内臓にはまったく影響がないのです。
当然思考はできますし、食事をとることもできます。
はじめのうちは医師も原因や治療方法がなかなか特定できず、試行錯誤するような状況の中で、私自身も不安と闘いながら、ベッドに横たわり、うつうつとしていました。
不安と絶望で本当に生きた心地がしませんでした。
当然、「なんでこんなことになっちゃったんだろう?」「私の何がいけなかったんだろう?」という感じで、今まで生きてきた常識や経験などがまったく通じない中、おのずと自分のこころの深い部分に意識が向かっていきました。
深い内省状態に入っていったんですね。
それと同時に、自分の病室の他の患者さんや、治療にあたってくれる医師や看護師の皆さん、病院のシステムなどへの関心も高まり、意識が外にも向かい、無垢な眼で観察していました。
そうした自分の心の中への意識と周囲への関心がどんどん深まっていったある日、これは精神的なことだと思いますが、突然何か揺るぎない大きなものに「ズワーンッ」とぶつかって自分が大きく揺さぶられたような感覚に襲われました。
まるで海を深く、静かに沈降していった潜水艦が突然海底に衝突したかのような感じです。
そしてその時に「ああ、世界中の人を幸せにしたいなぁ~!」という想いが突然湧いてきました。
「えっ?」と自分でもびっくりしました。
「こんな寝返りすらできない、自分のことすらどうにもできない状態なのに、なんでこんな大それた想いが出てくるのだろう?」。
でもその一方で、世界中の人を幸せにしたいという想いは紛れもなくその時の自分の心の底からの願いでもありました。
だから、「やっぱり、そうだよね」と深く納得しましたし、その想いに続いて「そうだ、私は人を大切にすることをとおして死ぬぎりぎりまで成長し続けたい!」というもう少し具体的な想いも出てきました。
これもまた私の心の底からの想いなのだと思います。
そしてその想いを胸に「絶対にこの病院から歩いて帰るぞ!」という強い意志が生まれ、治療がうまくいかなくて心がおれそうなときもありましたが、約4か月半の治療の甲斐あってすっかり元気になり、家に歩いて帰ることができました。
その時の想いが、「働くすべての人が、自分らしく、活き活きと輝く世界を実現する」という当社の現在のミッションにつながっていて、当社が事業を行う上での中心軸になっています。
この経験から、身体の状態がどうであろうと、置かれている状況に関わらず、人の中には揺るぎない、大切にしたい心の底からの想いを自覚できると、パワフルに現実に向かって行けるんだなということを実感しました。
自分の心の底からの想いの実現に向かって生きることができていると、どんなにうまくいかないことがあったとしても、心はすっきりしていて、次に向けてどうしたらいいのかということが考えられる、前向きな状態でいられると思います。
不安なことや迷うこともたくさんあるけれど、全体で見れば「幸せだよね」と思える状態でいられると思います。
すべての人がそういう状態になって、自分らしく、活き活きと輝くような人生を送って欲しいと思っています。
では次に、私のような特殊な状態ではなくても、多くの人が自分がもっとも大切にしたい心の底からの想いに出会うもっとも確率の高い方法についてお伝えしたいと思います。
自分がわくわくしてしまうことに意識を向ける
自分の心の底からの想いにたどり着き、明確にするにはどうしたらいいのでしょうか。
先ほどの私の経験からもわかるように、そのためには自分の心の深い部分に意識を向けていく必要があると思います。
ただ、人間は普段効率的、効果的に生きていく(生存していく)ために、心の表層の部分での思考にもとづいて、ほとんどのことを判断し、行動しています。
何か特別な状況が無い限り、心の深い部分に意識を向けるということがほとんどないと思いますし、それがもちろん悪いわけではありません。
生きていくためには、当たり前とも言えます。
ただそれだと現実に反応しているだけの生き方になってしまうので、状況に揺らされる人生になってしまいます。
やはり企業経営においてパーパスやミッション・ビジョン・バリューが事業を展開していく上での軸になるように、自分が自分の意志でハンドルを握って主体的に生きていくためには、やはり軸が必要なのだと思います。
それが、「自分が大切にしたい心の底からの想い」です。
この想いは、心の表層ではなく、潜在意識や無意識と言われている、普段自分では自覚しづらい心の深い部分にあると考えられます。
この心の深い部分にアクセスをして、私のように特殊な状況でなくても自分の心の底からの想いに触れるにはどうしたらいいのでしょうか。
この方法について長年探求してきたのですが、その答えの1つとしては、自分が理由もなくワクワクしてしまうこと、好きなことに意識を向けることがもっとも自然に心の深い部分にアクセスできるのではないかと思います。
潜在意識や無意識は身体感覚が主体なので、心の底からの想いを考え出そうとするのではなく、すでにあるものを感じ取ろうとするアプローチが必要だと思います。
音楽を聴いているとき、この曲の気持ちいいところや好きな旋律など、理由は分からないけど自分の好きな響きや動きを感じ取ろうとしていると思います。
自分の心の底からの想いを知ろうとすることは、これに似ていて、自分の心の奥底で何がどのように響いているのかを感じ取ろうとする理解の仕方です。
自分が訳もなくワクワクしてしまうこと、好きなことに意識を向けることは通常は苦ではないと思います。
ですから、多くの人が無理なくできる方法ではないかと思います。
では具体的にはどんなふうな取り組みをしたらいいのでしょうか。
そこで参考にしたのが、マイク・マクマナスが著書『ソース』で提唱している方法です。
具体的にどうやるかというと、まず自分がワクワクしてしまうこと、好きなことを想いだしていくために、27問の質問に応え、思いつくことをどんどん書き出していきます。
質問はたとえばこんな感じです。
- 好きな趣味は何ですか?
- 誰といるのが楽しいですか?
- 自分のしたいことを自由にできるとしたら、何をどうしますか?
- 小さい頃、何をするのが好きでしたか?
とてもシンプルで取り組みやすい問いですよね。
この問いに対して発想できることをどんどん発想していきます。
この27問の質問に対して、全部で50~100ぐらいは、あなたにとってわくわくしてしまうこと、好きなことが出てくると思います。
そしてその次には、この出てきたたくさんの発想を俯瞰して、自分が大切だと思うことや価値観などを短い文章にまとめていきます。
5~8つぐらいの文章にまとまるのではないかと思います。
次にこの5~8つにまとめた自分が大切にしたいことや価値観を俯瞰して、自分の心の底からの想いを特定してみてください。
私の場合は、「人と深くわかり合い、つながり、愛おしみたい」という想いがもっとも強い想いとして言語化されました。
ある20代後半の方のキャリアチェンジのお手伝いをしていたときに、このワクワクしてしまうことに意識を向ける方法を行ってもらったところ、「金曜日も月曜日も待ち遠しい社会に」という心の底からの想いが言語化されました。
要するに、誰もが休日の始りのように、仕事の始りを楽しみに思うような働き方や仕事選びができる社会にしたいという想いだと思います。
今その若者は、動画編集やSNSの運用の仕事から、採用支援の仕事にキャリアチェンジして、大変そうですが活き活きと働いています。
もちろん、前職の仕事の経験も今の仕事に活きています。
まとめ
もっとも大切なことをもっとも大切にすることが、人生を充実したものにし、自分が望む結果を生み出すもっとも確率の高い生き方ではないかと思います。
そして、もっとも大切なこととは、自分が人生を生きる上で、どんな時であっても大切にしたい心の底からの想いです。
このもっとも大切にしたい心の底からの想いを自分の中心におき、一貫した行動ができると、繰り返しになりますが、人は幸福で実り多い人生を生きる確率がぐっと高まると思います。
私は多くの人にそういう状態になって欲しいと願っていますが、残念ながらほとんどの人は、「自分がもっとも大切にしたい心の底からの想い」に出会っていない状態にあります。
私の経験から言うと、誰もがこの「自分がもっとも大切にしたい心の底からの想い」を持っていますが、自覚できておらず、言語化できていません。
ですから、自分の心の深い部分にアクセスして「もっとも大切にしたい心の底からの想い」を言語化し、それを生きる上での中心において、一貫した行動ができるように活用していくことがとても重要です。
そして、この自分の心の深い部分にアクセスする方法が、自分が理由なくワクワクしてしまうこと、理由なく好きなことをできるだけたくさん想い出したり、発想したりすることです。
ここで出てきた多くの発想を集約すると、自分がもっとも大切にしたい心の底からの想いを明らかにすることができます。
もし今、転職など仕事上での方向転換を考えていたり、プロジェクトや会社の中で責任のある役割を任されたり、今までの自分の経験とは大きく違う新たな領域のことに向かおうとしていたとしたら、ぜひ一度「自分が最も大切にしたい心の底からの想い」を明確にし、言語化することをお勧めします。
もし、自分のもっとも大切にしたい心の底からの想いを言語化したいと思ったら、サポートをさせていただきますので、お気軽にご連絡いただければと思います。
もっとも大切なことを、もっとも大切にする人生を始めませんか?
弊社では、個人の方の「自分がもっとも大切にしたい心の底からの想い」を言語化するお手伝いをしています。自分自身のミッション・ビジョン・バリューを明確にしたいというご希望がありましたら、一度ご相談ください。丁寧にサポートさせていただきます。
サポートの詳しい内容はこちらをご覧ください。