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逆張り、中小企業こそシニア人材を採りにいこう!

 
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今の厳しい社会情勢の中であっても、人材採用の難しさに変わりがありません。

 

どの企業からも「人材が採用できない」という悲鳴が聞こえてきますが、実は社員数300人以下の中小企業は、人が採用できないという生易しい状況ではなく、募集をかけてもそもそも採用の対象になるような応募者が全然いないという状況です。

 

面接すらなかなかできていないということです。

 

中小企業の場合、仕事はあるのに人が採用できないのでせっかくの売り上げ拡大のチャンスを逃しているケースがたくさんあります。

 

そこで、業績の良い中小企業がそうしたビジネス機会を失わないためにも、大手企業がほぼ採用することがない、シニア人材(ここでは50歳代後半から60歳代前半としています)を意識的に狙うことをお勧めします。

 

どの企業も年齢構成などを考えれば若い人材を採用したいのはやまやまで、特に業績の良い企業は採用基準を下げたくないと思いますが、そうも言っていられない状況になっています。

 

シニア人材採用のメリットをお伝えしたいと思います。

 

中小企業の採用難はほぼなくならない

 

これからも採用難が続くことが予想されます。

 

なぜならばご存知のように、日本の生産年齢人口(1564歳)は増えることは無く、急激に減っていくからです。

 

生産年齢人口は、2016年に7656万人、約20年後の2035年に6494万人(2016年比約86%)、約50年後の2065年には4529万人(2016年比約59%)と激減していきます。

 

つまり、長期的・構造的には採用難が解消されることはないということです。

 

この採用難を埋める存在として期待されているのが、①女性、②シニア、③外国人、④生産性の向上(AIなどの活用)の4つと言われています。

 

大手企業は当面はシニアには手を出さない

 

大手企業も当然採用難に直面しますが、その深刻さは中小企業から比べたらかなり楽だと言えるでしょう。

 

大手企業は人材の受け入れ体制が整っているので、優秀な女性や外国人を採用することができますし、AIなどの生産性向上につながる投資も行う余力があります。

 

大手企業は新卒採用や中途採用で、十分ではないかもしれませんがある程度若い人材を採用できるので、あえてシニアを外部から採用することは当分考えないはずです。

 

これに対して中小企業は、大手企業のように女性の受け入れ体制が整っていませんし、少数精鋭多能対応体制で仕事をしているので、女性が休んでいる間の対応も厳しいのが通常です。

 

外国人材も言葉や文化の違いなどの関係から、直接指導する担当者と教育などの体制整備が必要で、ただでさえ人材が足りないのに外国人を採用しようとする場合、かなりの覚悟が必要です。

 

また、中小企業は生産性を上げられるようなAI投資は規模的に難しいケースが多いでしょう。

 

そうすると、経験やスキル、人脈も持っていて、若い人材とパフォーマンスにそん色ないのに、大手企業が目を向けないシニア人材を採用し、活用しない手はないと思います。

 

シニア人材を採用する3つのメリット

 

シニア人材を採用する1つ目のメリットは、シニア人材はすでに多くの経験やスキル、人脈などを持っているので、基本的に教育や指導をする必要がほとんど無いということです。

 

ここは、外国人や新卒を採用する場合に必要とされるような教育や指導体制を考える必要はほとんどありません。

 

2つ目のメリットは、70歳ぐらいまで働きたいという気力も体力もあるシニアが増えてきており、長期的に働ける転職先を考えているので、安易にやめることは少ないということです。

 

そして3つ目のメリットは、50歳代も後半になると子供が社会人になっているケースも多く、扶養家族がいないため、若い人材と同等の報酬で雇うことができるということです。

 

シニア人材は、特別な受け入れ体制の整備がいらず、そのスキルや人脈を活用することができ、報酬も抑えることができ、そして結構まじめに510年働いてくれるということになります。

 

年齢さえ目をつぶれば、こんなに良い人材はいないのではないかと思いますがいかがでしょうか?

 

シニア人材を雇うデメリットはあるのか?

 

とは言え、シニア人材を雇うデメリット、不安要素があるのも事実です。

 

シニア人材は働かないのでは?というイメージがあるかもしれませんが、今の年金制度を考えると働くことに対して意欲的な人が多いです。

 

50歳代後半で今まで会った転職活動をする人の3分の1はとても意欲も力もある人です。

 

こうした人が転職に非常に苦戦しているのです。

 

また50歳代後半のシニア人材を雇う場合は、マネジャー的なポジションで雇わなければならないんじゃないかと思うかもしれませんが、そんな必要はありません。

 

ほとんどの方は担当として実務を行うことを想定しています。

 

そして、自分よりも若いマネジャーに指示を受けることについても心構えができています。

 

意欲と実力のあるシニアを見極めることがポイント

 

シニア人材採用のポイントは、やはりシニア人材の中でもよい人材を見極められるかということです。

 

そのためには、しっかりと経験や実績を聞き、実務としてのスキルがどれくらいあるかを確かめ、会社にメリットをもたらすどんな人脈を具体的に持っているかを確認することです。

 

そして、マネジメントではなく担当として実務で貢献してもらうことと、自分よりも若いマネジャーの指示に従ってもらうことを始めにしっかり伝えることが重要です。

 

ただ、体力的には若い人材には及ばないことが多いので、残業や休日出勤は極力無いようにして、コンスタントに働いてもらえるよう配慮する必要はあります。

 

シニア人材を採用することにどうしても不安が残るということであれば、最初の6ヶ月は契約社員で採用して、その実力が確認できたら正社員に登用するという方法でもあると思います。

 

まとめ

 

シニア人材の採用には可能性が秘められています。

 

もちろん若い人の採用もあきらめる必要はなく、若い人に魅力的に感じてもらえるような会社の体制を整えていくことも重要です。

 

ただシニア人材に目を向けないのはもったいないですし、人材を採用できないままでいると業績を上げる機会を失うことにもなりかねません。

 

シニア人材が大きなボリュームを占める時代です。

 

それを先取りして、シニア人材を積極的に採用していきませんか。

 

 

 

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