持続的に成長・発展していく、本質的な強さを持つ会社をつくる ~ OKRを活かし、社員の主体性とチームワーク(組織力)が高まる「3つの組織基盤づくり」 ~
はじめに:持続的に成長・発展していく、本質的な強さを持つ会社になるには
今企業は、「人材の採用・定着」「生産性の向上」「マネジャーの育成」「売上のアップ」など様々な課題を抱えています。
これらの課題に個別に対応しても、思ったような成果が得られないことが多いのではないでしょうか。
SNSを使った採用をやってみたけど応募がまったくない、システムを新しくしたけど逆に労働時間が増えてしまった、管理職研修を実施したけどマネジャーの行動が変わらない、人事制度を刷新して給与水準も上げたのに社員のモチベーションが上がったようには見えない・・・。
様々な経営課題に個別に対応していくのではなく、その奥にある経営課題を解決に導く土台づくりに注力することが重要です。
様々な経営課題を解決に導く土台とは、企業が価値と業績を生み出すための社員の主体性とチームワーク、つまり組織力です。
持続的に成長・発展し、永続している強い会社の共通点は、社員の主体性とチームワーク(組織力)を最大限に引き出し、創造性と生産性を高める「仕組みと環境」をしっかりと持っていることです。
今回は、社員の主体性とチームワーク(組織力)を効果的に引き出すOKRという目標管理の仕組みを軸とした「3つの組織基盤づくり」についてお伝えします。
社員の主体性とチームワーク(組織力)を高めるOKR
OKRを一言でいうと、会社が目指す理想を実現するために、社員が主体的に高い目標を設定して挑戦していく目標管理の仕組みです。
OKRのOは自分たちが実現したい理想的な状態を定性的に表した「目的(Objective)」で、KRはそのOを実現するためにどんな結果を達成したいのかを具体的・定量的に表した「重要な結果指標(Key Results)です。
OKRが従来の目標管理と違うのは、評価のためではなく、社員が理想実現に向けて主体的に挑戦し、望む結果を生み出していく点にあります。
シンプルでありながらバランスの取れた、優れた目標管理の仕組みだと思います。
弊社が支援している60名規模の警備会社では、OKRの運用を開始して2年間で社員数が3.1倍、売上が1.8倍、営業利益が赤字から利益率2.8%にまで改善しました。
もちろん、これらすべてがOKRだけによる成果ではありませんが、組織全体が目標に向かって行く土台が整ったことが大きな要因の一つだったと考えられます。
OKRが十分に機能することにより生まれる様々な効果
マネジャーとメンバーがOKRに主体的に取り組み、OKRが十分に機能すると、様々な効果が生まれます。
1.会社と社員のベクトルがそろう
会社が目指す方向(MVV、中期ビジョン、経営戦略など)と、社員の日々の仕事のつながりがしっかりとわかるようになり、社内の一体感が高まります。
2.人とチームが育つ
OKRはマネジャーとメンバーが密にコミュニケーションを取りながら活動していくので、マネジャーのリーダーシップとマネジメント力、メンバーの主体性・チームワークが高まります。
3.着実な成果とやりがいが生まれる
OKRをしっかりと運用できると、PDCAサイクルが回ることになり、着実に成果が生まれるようになるとともに、メンバーは会社の目的・目標とのつながりの中で、日々の仕事にやりがいを感じられるようになります。
OKRがうまく機能すると、このような様々な効果が生まれ、社内に好循環が生まれるため、持続的に成長・発展していく軌道に乗ることができます。
OKRをより機能させるために重要な2つのこと
しかし、社員が会社が目指す理想をしっかり理解した上で、主体性とチームワーク(組織力)を最大限に発揮できるようになるためには、OKRを導入し、運用するだけでは十分ではなく、その前提となる2つのことにも同時に取り組む必要があります。
1つは、会社が目指している理想(MVV、中期ビジョン、経営戦略など)を明確にし、社員としっかり共有することです。
会社が目指している中長期の理想が明確になっていないと、社員はOKRで何のために高い目標に挑戦しなければならないのかわからないので、OKRがうまく機能しません。
また、OKRはマネジャーとメンバーの主体的な行動や活動が成否を左右するので、社員が率直に意見を言い、伸び伸びと力を発揮できる心理的安全性の高い組織をつくることが重要です。
したがって、社員の主体性とチームワークを最大限に引き出すためには
- 会社が目指す「目的の明確化と共有」
- 会社が目指す目的の実現に向かって社員が「主体的に挑戦する仕組み(OKR)」
- 「心理的安全性の高い組織」
の3つの組織基盤づくりに取り組むことが重要です。
この組織づくりを当社では、・・・社員の主体性とチームワーク(組織力)が高まる「3つの組織基盤づくり」・・・と呼んでいます。
経営者とマネジャーの社員に対する基本的な働きかけが重要
この社員の主体性とチームワーク(組織力)が高まる「3つの組織基盤づくり」を実現する主体は、社員ではなく、経営者とマネジャーです。
したがって、経営者とマネジャーがその気になれば、すぐにでも取り組むことができます。
「目的の明確化と共有」 → 「主体的に挑戦する仕組み(OKR)」 → 「心理的安全性の高い組織」に順番に、関連性を考えながら取り組んでいけば、社員の主体性とチームワーク(組織力)が高まり、社員の幸せな働き方と「自分たちらしい価値提供と好業績」が同時に実現する、理想的な経営に近づいていきます。
この「3つの組織基盤づくり」を実現するにあたっての経営者の主な役割は3つ、メンバーに直接向き合うマネジャーの役割は4つです。
経営者の3つの役割
1つ目は経営者のもっとも重要な役割である、会社が目指す理想(MVV、中期ビジョン、経営戦略など)を明確にし、社員と共有し浸透させることです。
2つ目は、会社全体に挑戦する社風を生み出し、たとえ失敗しても責めずにそれを学びに変える、安心できる組織文化を醸成することです。
そして3つ目は、社員が安全にかつ安定的に仕事ができる労働条件(健康管理、働き方、報酬など)を整え、社員全員を対象とする教育制度を人事部門などと協働して整えることです。これは、社員の安心感につながります。
マネジャーの4つの役割
マネジャーの1つ目の役割は、会社が目指す理想(MVV、中期ビジョン、経営戦略など)の内容と意義をメンバーに自分の言葉で伝え、深く理解させることです。
2つ目は、自分たちのチームが目指す挑戦的な目標をメンバーと一緒に設定し、メンバーを最大限に活かしながらその目標を達成することです。マネジャーのもっとも重要な役割と言ってもいいと思います。
3つ目は、メンバーが気兼ねなく意見を発言することができ、自分の発想に基づいて伸び伸びと仕事ができる心理的安全性の高いチームをつくることです。
そして4つ目は、やや難易度が高いですが、メンバーの自己実現や成長を後押しすることです。
この経営者の3つの役割とマネジャーの4つの役割は、経営者とマネジャーが社員に対して本来行うべき基本的な働きかけですが、十分にできていないことがほとんどではないでしょうか。
ですから、これらの役割が重要であることに目を向けて、意識的に取り組んでいくと、社員の主体性とチームワーク(組織力)が高まり、社内に好循環が生まれ、持続的に成長・発展していく本質的な強さを持つ会社になることができるようになります。
まとめ
持続的に成長・発展していく本質的な強さを持つ会社になるためには、社員の主体性とチームワーク(組織力)を最大限に引き出す必要があります。
そして、社員の主体性とチームワーク(組織力)を最大限に引き出すには、経営者とマネジャーが社員に対して本来すべき基本的な働きかけをしていく必要がありますが、なかなか意識的に取り組めていないのが実情だと思います。
ですから、社員の主体性とチームワーク(組織力)を高める効果の高いOKRという仕組みを組み込んだ「3つの組織基盤づくり」にある意味愚直に取り組んでいくことがとても重要です。
様々な経営課題を抱え、どこから手をつければいいか迷っている場合は、まずは「会社が目指す目的を社員が自分の言葉で言えるか」「チームの目標を自分たちで設定しているか」「失敗や異論を安心して言葉に出すことができるか」の3点をチェックしてみてください。
会社が変わる出発点は、社員ではなく、経営者とマネジャーの社員に対する日々の関わり方にあるのですから。
当社では、それぞれの企業の人材や組織に関わる課題解決の方向性を整理する個別相談を行っています。
こんな課題があるんだけど、何から手をつけたらよいかわからないというような場合は、一緒に課題を整理して最重要課題を見つけ、どのような解決策をどんな順番で取り組んだらよいかを見出すサービスです。
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